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おいしいベーグルを日本中に届ける!トライベッカベーカリー 石河代表インタビュー ~前編~

DATE
2016.11.21

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皆さん、ベーグルはお好きですか? プレーンのものに野菜やハムなどを挟んで食べてもおいしいですし、チョコレート味などの、味のバリエーションを楽しむのも良いですよね。低糖質で噛みごたえがあるベーグルは、ダイエットの強い味方でもあります。今となっては日本でもおなじみの商品となったベーグル。そんなベーグルは、どんなふうに日本で流行したのでしょうか? 今回はベーグルファンの皆さんのために、トライベッカベーカリーの代表取締役である石河利也さんにインタビュー! 実はトライベッカベーカリーは、日本でベーグルを流行らせた先駆者でもあるのです。石河代表にベーグルにまつわるお話や、トライベッカベーカリーができたきっかけ、パン業界の今後など、さまざまなお話を伺いました。

ベーグルと出会ったきっかけはニューヨークの幼なじみ

トライベッカベーカリーを立ち上げたいきさつを教えてください。

2002年にトライベッカベーカリーの前身となるリトルトライベッカという会社を立ち上げました。リトルトライベッカは、98年にコーヒーとベーグルの専門店としてオープンしました。お店を立ち上げた時は、今ほど世の中にベーグルが浸透していなかったですね。

リトルトライベッカをオープンする前は、サラリーマンをしていました。システム会社の営業です。その頃、ニューヨークで流行っていて日本にないもので、ビジネスになりそうな新しい仕組みを探していたのです。今はFacebookやTwitterなどのSNSがありますが、当時はそんなものなかったです。それでなかなか欲しい情報を見つけられなかったですね。

その頃、私の幼なじみがニューヨークにいました。彼から、初めて「ベーグル」というキーワードを聞いたのです。「現地でよく行くベーグル店が、こちらからお金を払えば修行させてやるって言ってるけど、やってみれば?」と幼なじみに言われました。

ベーグルを初めて知って、日本のベーグル店を調べたら、いくつか見つかりました。でも、味がおいしくなかったのです。ベーグルのことを調べていくうちに、「ニューヨークのベーグルはすごくおいしい。でも日本にはまだ、おいしいベーグルがない」と耳にすることがありました。その時点でベーグルへの興味がすごくわいていたので、ニューヨークのベーグルを食べてみたいと思いました。

そんな時、幼なじみが日本に帰国することになりました。その際に「おいしいベーグルを買ってきてほしい」と頼んでみました。それで実際にニューヨークのベーグルを食べることができたのですが、やはりおいしかったです。衝撃だったのが、「ベーグル店で買ったものではなくて、買う時間がなかったから飛行場で買ってきたんだよ」と言われたことです。日本で例えると、駅のキオスクでおにぎりを買うような感覚ですね。より一層、「本場のベーグルを食べてみたい」という思いが強まりました。

私は当時、パンを作ったことがありませんでした。パンには卵と牛乳を入れるものだと思っていたので、ベーグルにも、もちろん入っていると思っていたのですよ。ところが、ベーグルには卵と牛乳が入っていない……。とても驚きました。その時、「アレルギーの問題を軸にした商品を作れば、喜んでくれる方が増えるかもしれない」というビジョンが見えました。そこで私は、ニューヨークでベーグル作りの修行をすることになったのです。

当時働いていた会社を退職することにして、渡米を決意しました。

ベーグル作りの修行のために単身ニューヨークへ

何歳くらいの時に渡米を決意されたのですか?

ニューヨークへ渡ったのは25歳の頃でした。実はそれまで生きてきて、海外へ行くチャンスが何度かあったのです。昔は決意が固まらず、行かなかったのですが。学生時代にアルバイトをしていたサーフショップで、「海外で事業を立ち上げるから一緒に行かないか」とお誘いを受けたこともありました。

高校生の時は、テニスをやっていました。世話になっていた方に、「将来テニスでご飯を食べたいのであれば、日本でやっていても仕方がないから、海外へ行ったほうがいい」と言われました。英語が話せないし、その時も行かなかったです。

たまに「もしもの世界」を想像するんですよね。「あの時海外に行っていたら、どうなっていたか?」と。でも結局考えたところで、そこに自分の人生はなくて、妄想でしかない。次に、そのようなことがあれば、何も考えないで行ってみようと言い聞かせていていました。その思いがニューヨークへベーグルの修行に行くきっかけになったのです。

単身で渡米されて、どのくらい修行しましたか?

ニューヨークでは、数か月間修行しました。朝から夜まで閉鎖的な場所で、色んな人と修行しましたね。言葉の壁や文化の違いがあったので、苦労しました。それでも幼なじみに支えられながら、見よう見まねでベーグルを作れるようになりました。その後、日本に帰国しました。

ニューヨークから日本に帰ってきて、前職で繋がりがあったお客様に、帰国の報告をしたんです。何人かの方に「事業のプレゼンをしてほしい」と言っていただきました。その時に「ベーグルが食べられるカフェを出店したい」と思い、カフェ経営の勉強をしはじめたのです。

カフェを経営するにあたり、勉強のために1週間で20件カフェ巡りをする生活を、9か月間続けました。方眼用紙を持ち歩き、良いお店を見つけたら、席数や使われている機械のメーカーなどをメモしました。そこで学んだことを生かし、投資家の方々へいくつかプレゼンをこなしました。投資家の方々には、物件を探すことをおすすめされました。しかし不動産に行ってみても、会社に所属していないので、門前払いがすごく多かったですね。

その話を投資家さんにすると、名刺を作ってくださったんです。その名刺を持って不動産会社を回るようになり、物件が見つかりました。渋谷の宮益坂を上がったところに初めてリトルトライベッカの店舗を構えることになりました。

店舗展開から卸会社へ移行した理由

どんなお店になりましたか?

お店では、ベーグルを出していました。サンドイッチや、冬にはスープも出していましたね。お店は繁盛して、13坪で席が30席くらいしかなかったのですが、お昼になると60~70人くらいの行列ができるようになりました。「上場して、多店舗展開していきましょう」という話になり、最終的に10店舗ほど展開しました。

ただ私はその時、多店舗展開することにあまり興味がわかなかったです。投資家の方々は、多店舗展開に興味があったのですが、私は「楽しくやることができればいいや」という気持ちがありました。そのため、途中で辞めてしまいました。「ベーグルを学んできたのは自分で、作ってきたのも自分だ」という自負があったので、今度は個人でベーグルのお店をやろうと思ったのです。

ところが、それがとても大変でした。個人だと物件が借りられないし、借金もしなければならない。いろいろと考えた末、ベーグルの卸に回ることにしました。卸の会社はそこまで立地にこだわる必要がないので、裏路地の安い物件を借りました。でも、いざ卸をはじめてみると、やっぱり大変で。店舗だと売上があればその場でお金を得ることができますが、卸の世界には「売掛・買掛」というものがあるのですよね。例えば、月末締めの翌月末払いだと、オーダーをもらってから、2か月くらいはお金が入ってこないのです。

始めたばかりの頃は、当然お客さんが0でした。そのため売上もオーダーも0。「やってしまった……」と思いました。とにかく売るしかないので、あちこちのカフェに出向き、「このベーグルを食べてください」と営業しました。でも、カジュアルな格好をした男が急に来て、「これを買ってください」と言っても、怪しいじゃないですか。まったく買ってくれませんでした。

やり方を変えることにしました。お客さんとしてカフェに行き、机にわざとベーグルを置くのです。そうすると、興味のある人は見てくれます。「これを食べてみてほしい」と声をかけることもありました。コーヒー1杯代はかかるけれど、客として行くと相手にしてもらえるのです。そうやって少しずつ、お客さんを増やしていきました。

その後、どうやって卸業界で認知されていきましたか。

軌道にのるまでは、売上が上がったり下がったりしていました。配達に関しても、最初はオーダーをもらったあとにベーグルを作り、夜中も配って回っていましたね。けれど、やはり自分たちの手だけでは、売上に限界がきてしまったのです。そのため、宅配サービスを使うようになりました。

今の工場は5箇所目なのですが、一つ前の工場から、大きいオーブンを導入しました。最初は卓上ミキサーで作っていたので、作ることができる回数が少なかったです。今は大きいミキサーを購入して、一度でたくさんの生地を作れるようになりました。

トライベッカベーカリーは生地の状態で冷凍のストックをしていますが、「焼」のオーダーが入ったら、焼くだけで済みます。注文がきてから作りはじめるやり方では、忙しい時に回らなくなってしまうのです。今の方法だと、例えばミキサーが壊れても、3~4日分の生地をストックしているので問題ないです。

後編は近日公開!

トライベッカベーカリー
http://www.tribecabakery.com
トライベッカベーカリーのベーグルは、冷凍安定剤、保存料は使用せず、添加物をなるべく排除。身体にやさしい、素材を活かした商品づくりを心がけている。ダイエット中の方や健康を考えている方にもおすすめ。

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