常夏の国・マレーシアのパン文化 ~カヤジャム編~

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常夏の国・マレーシアのパン文化【カヤジャム編】

DATE
2017.10.25

カヤジャム マレーシア

カヤトースト編では、常夏の国・マレーシアで人気のカヤトーストについてレポートしました。

今回はその続編で、カヤトーストを作る際になくてはならない「カヤジャム」についてご紹介します! “ジャム”と聞くとフルーツ系のものが多いのですが、「カヤジャム」は写真だけ見るとなんだか不思議な色をしていませんか?

いったい何でできたものなんでしょうか?

パンはマレーシア人にとっても欠かせないもの

マレーシア カヤジャム

モール内のパン屋さんにはたくさんの種類のパンが

常夏の国・マレーシアでも、パンは街のあちらこちらでたくさん売られています。

その種類も豊富で、ノーマルな食パンから全粒粉を使った食パン、丸い形の菓子パンやお総菜パン、はたまたフランスパンやイングリッシュマフィンなど、日本で売られているパンとほぼ変わらない印象でした。実際、筆者の友人のマレーシア人には、「朝食は毎日だいたいパンを食べる」と言っていた人もいたほど、パンはマレーシアでも愛されているのですね。

「国が違ってもパンが好きな気持ちは一緒なんだな~!」と思った矢先、食パン売り場で目にしたのは薄めにスライスした食パン。厚めに切った食パンが好きな筆者としては、「なんでこんなに薄い食パンばかりなんだろう?」と少し不思議な気持ち……。日本国内でも食パンに関して、関西と関東では人気の厚さが違うと言いますし(関西は関東に比べて厚切りのものが人気)、もしかしたらマレーシア国内でも地域によって差があるのでしょうか?

ともかく、「せっかくマレーシアに来たんだから、おいしいカヤジャムを買わなくちゃ……」と、スーパーの中を探してやっと発見しました!

「カヤジャム」の原料はどんなもの?

マレーシア カヤジャム

はじめて見る色合い。何だか不思議

さて、こちらが筆者が購入してきたカヤジャムです。

「カヤジャム」は、マレーシアやシンガポールでよく食べられているココナッツミルクから作られています。

ココナッツミルクと卵、砂糖を温めながら混ぜ合わせたら完成なのですが、マレーシアではさらにパンダンリーフというハーブを加えたものもあるのだとか。

カヤジャムの独特な色の原因はパンダンリーフだったのですね。パンダリーフを使用しない場合は茶色っぽい色になるのだとか。カヤジャムはさまざまなメーカーが販売しているので、原料の配合具合などによって少しずつ味に違いがあるのでしょうか。

それにしても、この材料だけで考えると「カスタードクリームのような味かな?」と思う人もいるかもしれませんね。では、実際のところどうなのか、今回はパンダンリーフを使ったものをご紹介しようと思います!

“謎”の薄~いうぐいす色のジャム。はたしてそのお味は?

まずは香りから。ちょっぴりワクワクしながらパカッとビンの蓋を開けてみます。

鼻を近づけてクンクン。ココナッツミルクの香りがするかと思っていたのですが、それよりも卵っぽいにおいがします。卵の入った焼き菓子というとイメージしやすいでしょうか。

パレットナイフですくってみると、少し緩めに練り上げたこしあんくらいの硬さで、ジャムというよりはペーストに近いイメージです。そのまま少し食べてみてその甘さにビックリ。思わず「甘っ!」と声にだしてしまうほどでした(笑)

マレーシア カヤジャム

見た目は緩めのこしあんみたい(!?)

見た感じでは、こしあんのようなざらつきがあるのですが、口に入れると全くと言っていいほどざらつき感はありません。むしろとっても滑らかな舌触りです。

そして、甘さを感じた後に、卵のコクと微かにココナッツミルクの風味、それから、恐らくパンダンリーフと思われる香りが溶け込んできます。総合的な筆者の感想としては、ちょっと変わった風味の”こしあん”といった感覚です。豆のたぐいも使っていませんし、「全く違った原料なのに、なんであんこなの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、なぜかそのように感じてしまうのは筆者だけでしょうか?

本場のカヤトーストを再現!

カヤジャム マレーシア

自作カヤトーストはとっても簡単!

日本に帰ってから、本場さながらのカヤトースト作りに挑戦!

食パンは8枚切りくらいの厚さがマレーシアで販売されていたものと同じくらいだったので、8枚切りをチョイスしました。表面がこんがりきつね色になるくらいに焼いたあと、バターとカヤジャムを塗ってサンドします。できあがりは、本場さながらのカヤトーストになったのではないでしょうか?(といっても、ほとんど技術はいりませんが……(笑))

それでは実食といきましょう! 一口食べると、お店で食べたのとほぼ同じ味がします。ですが、少々違うのが食パンの質。マレーシアの食パンのほうが少しばかりキメが荒く、食べた時の歯切れが良かったのですが、今回使った食パンはきめが細かく生地がもっちりしているので、食べた時の食感がわずかながら違っていました。とはいえ、「カヤジャム」を存分に味わえたので大満足です。

「カヤジャム」は、日本人にもなじみやすい味!

カヤジャム マレーシア

ちょっと不思議な色をした「カヤジャム」は、意外と違和感のない、親しみやすい味でした。

「カヤジャム」そのものはこしあんに近い感覚で、バターと一緒に食べると、少しカスタードクリームの味に近くなります。

好みでさまざまな食べた方があるかもしれませんが、個人的にはバターと「カヤジャム」を1:2の割合でパンに塗るのがベスト。そうすることで、「カヤジャム」の甘さとバターのクリーミーさ、塩味が絶妙なハーモニーを生み出し、それぞれのおいしさを引き立たせてくれるような気がします。「旅先でカヤトーストを食べて、はまった!」と言う人がいるのも、納得です。

もし、マレーシアやシンガポールを訪れることがあったら、一度「カヤジャム」を使ったカヤトーストを食べてみてはいかがですか?きっと、甘~い幸せなひと時を味わえると思いますよ。

この記事を書いた人

後藤 玲
医療系をメインに取材から執筆まで行っている。一方、「食べるの大好き!」人間であることを生かし、食レポなどの執筆にも携わる。

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