常夏の国・マレーシアのパン文化【カヤトースト編】

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常夏の国・マレーシアのパン文化【カヤトースト編】

DATE
2017.10.24

マレーシア カヤトースト

パン好きの人なら、旅行に行った際は「その土地ならではのパンを食べたい!」と思う方も少なくないのではないでしょうか。

朝食やランチ、またちょっと小腹の空いたときなど、パンはいつでも手軽にお腹を満たしてくれる便利な食べ物です。それに、これまでに見たことのない色や形のものなど、旅先でどんなパンに出会えるかは、旅行の楽しみの一つでもありますよね。

筆者は夏の旅行としてマレーシアに行ってきたのですが、そこで珍しいものを発見しました。

今回は常夏の国・マレーシアで食べられている「カヤトースト」についてご紹介します!

常夏の国・マレーシアでも親しまれるパン

マレーシア カヤジャム

クアラルンプール市街地

みなさん、マレーシアの料理といえばどんなものを知っていますか? 「ナシレマ、ナシゴレン……ってマレーシア料理だったっけ?」程度でも知っていれば、ご名答! 「じゃあ、マレーシアの代表的なパンといえば?」と聞かれたら、「うう~ん?」。

そう、たぶん何かを思い浮かべるというよりは、「マレーシアでもパンを食べるんだ……」と思う方もいるかもしれませんね。ですが、実際マレーシアの首都・クアラルンプール市内やその郊外では、パン屋があちらこちらにありますし、モールやスーパーでもごく普通に食パンや菓子パンなどが売られています。なかには、最近の流行りなのか黒々とした炭入りのお惣菜パンも見かけました!

マレーシア カヤジャム

クアラルンプール市内にあるモール・Pavilionの一角にあるパン屋さん

暑いとパンよりも麺類などの方が食べられているイメージがありましたが、常夏の国・マレーシアでもパンは人々の生活に根付いていて、なかなかの人気ぶりのようです。

さまざまなパン屋を見ているとなんだか変わった名前のパンを発見しました。その名も「カヤトースト」です。

マレーシアではおなじみのパンのようで、パン屋ではない飲食店のメニューの一つとしておかれていることもしばしば。パンのなかでもひときわ人気が高いらしい「カヤトースト」とはいったいどんなものか、レポートします!

人気の「カヤトースト」ってどんなもの?

「カヤトースト」とは、“カヤジャム“と呼ばれるうぐいす色のジャムとたっぷりのバターを塗った食パンのことで、マレーシアでは朝食だけでなく、おやつとしても食べられています。

〇〇トーストというと、日本では厚めに切った食パンの上にバターやジャムといった具材をトッピングするのが一般的ですよね。ですが、マレーシアのスーパーなどでよく見かける食パンは、厚さ1.5センチ前後のものが多く、日本人の筆者からすると見た瞬間思わず「薄っ!」っと思ってしまいました(笑)。(スーパーなどで売られている6枚切りで約2センチ程度)

「カヤトースト」に使われている食パンも例外ではなく、この薄めにスライスした食パンが使われています。

「カヤトースト」は、喫茶店のみならずいろんなお店のメニューの一つになっていたりするので、比較的簡単に見つけられます。それに、場所によっては「カヤトースト」の専門店もあるのだとか。

いざ実食!本場マレーシアの「カヤトースト」のお味はいかに

さて、ここからが本番。飲食店に入って実際に「カヤトースト」を注文してみました! 運ばれてくるまでの間は、ワクワクです。

そんなにお客さんが多い時間ではなく、トーストすること自体時間のかかることでもないので、すぐに出てくるかと思いきや……。

マレーシア カヤジャム

たっぷりバターとカヤジャムが添えられたトースト

のんびりしたお国柄(?)もあってか、比較的ゆっくりめに出てきました(笑)

筆者が入ったお店では、自分でバターとカヤジャムを好みの量に調整できるようになっていたのですが、お店によってはできた状態ででてくるところもあるのかもしれません。(自分でするかお店に任せるか……なんだかお好み焼き屋みたい)

マレーシア カヤジャム

たっぷりバターと薄いうぐいす色をしたカヤジャムを塗る

そんなことはさておき、出てきたのはカリカリッと焼かれて(やはり暑いお国柄で食中毒などを防ぐためか、多くの料理がしっかり火が通っている感があります)半分にカットされた食パン2枚とバター&カヤジャム。どこかずんだ餡を思い起こさせる色をしていますが、一体どんな味なのか、見た目からはなかなか想像ができません。食べる前にちょっぴりドキドキ……

マレーシア カヤジャム

サンドしてできあがり!現地特有の飲み物“シンカウ”と共に

意外や意外、「カヤトースト」はなつかし~い味!?

さて、気になるお味のほうはというと、バターは日本のバターとほとんど変わりのない塩味のするものでした。気温が高いせいで、ちょうどいい具合にスーッとトーストに塗ることができます。

その上からカヤジャムを塗って、もう一枚のパンでサンドすれば出来上がり! カヤジャムの色合いからして、何かインパクトのある味なのかと思いきや……。一口食べてみるとそんなに主張がありません。「んん?」と思いつつもう一口食べてみると、どこかで出会ったことのあるような感覚さえあります。

そこで次の瞬間、頭の中を整理してみると……出てきたワードは「あんぱん?!」。

といっても、パンはカリカリなのでちょっと趣は違うのですが、どこかなつかしい味がしました! カヤジャムの濃い甘さと塩味のあるバターがピッタリマッチしていて、まさに“甘い×しょっぱいの王道コンビ”。

ちなみに、スーパーにはこんなパンもありました!

マレーシア カヤジャム

カヤジャムだけをはさんだ菓子パンは甘~い味わい

マレーシア カヤジャム

しっとりフワフワのパン生地にカヤジャムが入った「カヤパン」

マレーシア人にはとても馴染み深いものなのですね。カヤジャムは日本でいう“あんこ“のようなものなのでしょうか。

「カヤトースト」は万国共通の味?

高温多湿な気候のなかで生活するための知恵(食品の腐敗などを防ぐため? )からか、マレーシア人は辛いものが大好きです。しかも、朝から晩までその調子なので、辛いもの好きの日本人だったとしても、食べることにちょっと疲れてくるかもしれません。

そんなか、この「カヤトースト」はひと時の憩いを与えてくれ、どこか懐かしい味わいで食べるとホッとさせてくれました。少し小腹が空いたときや朝食などにピッタリです!

マレーシア人が愛してやまないこの「カヤトースト」。もしマレーシアを訪れる際には、ぜひ食べてみてはいかがでしょうか?

特に「気合を入れて挑戦する」ようなものではないかもしれませんが(笑)

万人に親しみやすい味だと思いますよ。

それにしても、「カヤトースト」になくてはならない“カヤジャム”とはいったい何からできているのでしょうか? 詳しいことは後編でご紹介します!

この記事を書いた人

後藤 玲
医療系をメインに取材から執筆まで行っている。一方、「食べるの大好き!」人間であることを生かし、食レポなどの執筆にも携わる。

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